焼きそば研究所

8番 キャッチャー にんじん

ソース焼きそばベストナイン。

 

 

さらに野菜。にんじんが、野球における扇の要、キャッチャーを担う。何故か。

 

それはひとえに、にんじんの持つ歯ごたえ、にある。

 

ソース焼きそばは、食感・歯ごたえを味わう食べ物というより、
味覚に重みをおき、麺をむせるように慌しく食べたいものである。

 

しかし、その中に、刻んだにんじんを入れることによって、
ソース焼きそば全体に、歯ごたえに対する緊張感が出てくる。

 

 

そしてもうひとつ。

 

なぜか、焼きそばを食べ終わると、皿に、一片のにんじんが残る。

 

意図して残した訳ではないのに、なぜかにんじんが残る。

 

こげたにんじんの破片が、一皿の焼そばに対するほんのちょっとの物足りなさ。

 

「あと、半人前、いや1/4人前あればなあ」

 

こちらの食魔を、いさめるかのように、 最後に残ったにんじんを、
これまたコップに半分残ったビンビールのつまみにして、感慨にふける。